読書メモ

未来はあらかじめ決まっているか否か

もし宇宙に存在するすべての粒子の位置と運動量(速さと方向)をある時点で完全に把握できれば、物理法則に従って過去や未来のすべての状態を正確に予測できる、とする考え方をここ数年支持していた。

しかし、最近この世界を知るための人類と科学の400万年史』という本を読んで、そうではない可能性もあるな、と若干考えが揺らいでいる。

この本によると、最初に述べた考えはニュートン力学(古典力学)の立場であり、決定論というらしい。

ニュートン力学は、その後現れた量子力学によって修正を余儀なくされている。

量子力学においては、粒子の位置や運動量を同時に完全に知ることはできない(「不確定性原理」)。したがって、粒子の未来の状態は確率的にしか予測できない。ある瞬間の状態も「確定している」とは言えず、**重ね合わせ状態(superposition)**で表現される。観測を行うと、その確率の中から一つが現実になる、という考え方(波動関数の収縮)。

つまり、未来は現時点では確定していない。ということになる。

 

ただそれでも、神様的な絶対的観測者的立場から見れば未来は全て確定していて、人類の能力では観測できないだけではないか、という気もしている。量子力学の本は何度か読んだが、私の頭ではやはり納得し難い。

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